アーユルヴェーダ

アーユルヴェーダとは

アーユルヴェーダは、古代インドで発祥した
世界最古の医学体系でありサンスクリット語
で「生命科学」と訳されます。

現代ではWHO(世界保健機構)にも認定
され予防・治療を中心に世界規模で推奨
されている代替医療でもあります。

日本には6C仏教伝来と共に仏教医学
として伝えられ日本人の生活にも
取り入れられてきました。

日本人にとって今まさに輸入されようと
している馴染みのないものではありません。

このように長い歴史の中で淘汰される事
なく現在まで受け継がれてきた
アーユルヴェーダは『長寿社会』を
生きる私たちにおいても様々な課題を
解決する手助けとなってくれる事でしょう。

アーユルヴェーダ理論

アーユルヴェーダでは、宇宙全体を含むこの世界は5つの要素により成り立っていると考えられています。

5大元素:「空」「風」「火」「水」「土or地」

これらは常に影響しあい変化しているとされています。

また宇宙内では「移動性」「熱性」「安定性」という3つの原理が働いていると言えます。

五大元素は、この3つ(トリ・ドーシャ)に分類されます。

ヴァータは「移動性」であり、5大元素のうち「空」と「風」の要素

ピッタは「熱性」であり5大元素のうち「火」と「水」の要素

カファは「安定性」であり5大元素のうち「土」と「水」の要素

宇宙は完全な秩序を保ちながら移動しているのと同じように、地球の上でも同じ原理が働いていて、人間のからだでも同じ原理が働いていると解釈されます。

こういう理由でアーユルヴェーダでは人体は小宇宙と呼ぶのです。

このように、人間は3種類の生理機能(トリ・ドーシャ)の上に成り立ち、全ての人がこの3つの要素を持っています。そして人によりその3つの割合が異なり、ある一定のルールに従って体質を10通りに分類します。 この3つのバランスの偏りがその人の体質となり、その偏りやすさの傾向を知っておく事がとても大切です。

産まれ持った性質(偏りやすさ)がその人の体質を決めるのですが、このバランスは様々な要因により影響を受け乱れます。そしてドーシャバランスの乱れが様々な病気の要因となり、このドーシャのバランスを調整する事で健康な元の状態へと戻していきます。その人のがもともと持っている性質を最大限発揮させる事を第一に考えていくのです。

デトックス

人にはそれぞれ個性があり、体質が異なりますがそれは産まれながらの体質(プラクリティ)として変わる事がありません。ところが生きている間に心と身体に消化しきれなかった要素(アーマ)が長年溜まり、それが体質を乱す(ヴィクリティ)原因となるのです。

体質を診断する時には、今の状態が本来のバランスによるものなのか、アーマを溜め続けた事によりバランスが崩れた状態を体質として捉えてしまっているのかを見極めなければなりません。

アーユルヴェーダには、身体の無数にある様々な管(スロータス)に溜まった未消化物または毒素(アーマ)を排泄器官へ集め外へ出す(デトックス)為の様々な手段があり、それぞれの体質により効果的なアプローチ方法は異なる為プログラムも人の数だけあると言えます。

アーユルヴェーダ発祥のインドやスリランカにはこの長年溜めこんだ毒素を排出する為のプログラム(浄化療法)を実施しているアーユルヴェーダの施設があります。

長年溜めたものを一回で体内から排出させる事は出来ないのでそれは段階的(診断→前処置→中心処置→予後処置)に約三週間をかけて行われます。またその中心処置である本格的なパンチャカルマは日本では薬事法や医師法の観点から基本的に受けることができません。

このように一定の日数を確保し浄化療法を受ける事はなかなかハードルが高いものであると言えるでしょう。

病気の6段階

アーユルヴェーダでは、健康体である人間の身体が発病するまでにどのような段階を経ていくのかを6つのステージに分けて捉えているのですが、第1、第2ステージ当たりではほとんどの人が気にもとめないか気が付いても様々な事情で身体の声を無視してしまいます。ここで身体の声に耳を傾ける習慣がある人はすぐに鎮静化させる事ができます。 ところが第3、第4段階と無理をし続け第5段階まで行くと症状が明らかになり病名が付けられる段階へと入ります。第6段目は慢性化。病気が慢性化した状態です。

この階段を上がれば上がるほど治りにくく浄化療法なしには解決できない健康問題が待ち受けているという事です。

この第1~第4段階までの間に何かしらの不調により病院へ行き検査をしても数値には現れず一般的に病気とは診断されません。西洋医学との違いはこの1~4段階目までを未病ととらえ処置をしていきます。

健康を維持する為にはいかにこの5段階目に突入させずその前段階で対処することが出来るかどうかにかかっています。

フレイル

高齢化においても同じ事が言えます。最後まで自分の事が自分で出来、人生を楽しみながら元気に生きていけるかどうかは、これからますます必須課題となっていく事でしょう。

超長寿社会と言われ最近よく耳にするようになった『フレイル』という考え方(健康な状態と要介護状態の中間)がありますが、この段階であれば早ければ早いほど健康な状態へ回復させる事も可能という事になります。

心と身体に向き合う

どのような治療を行うとしても、自分の心と身体に向き合う事なしに根本的な解決に向かうことはありません。原因があり続けているのに結果を良くする事などできないのです。

また、治療において表面上症状を消し去っても別の症状が出ては意味がありません。根本的な原因を探していく中で、生活習慣の改善は基本ですが、何より思考の力が一番強力に身体に作用しているという事を理解して心身両面からアプローチしていく必要があります。もう二度と表面に出てこないように健康に生きていく。これがアーユルヴェーダの目指すところです。 すでに第5段階であるという場合は、日本でもパンチャカルマを受けられるアーユルヴェーダ施設で浄化療法を受けられたり根本的な治療に対処出来る治療を受けられることをおすすめします。

体質を知らなければ自分に合わない健康情報を取り入れ逆に体調を崩してしまう事にもなりかねません。自分を客観的に知り自分の心と身体に向き合っていく事で日々の生活の中でこれ以上アーマを溜めない、心にも身体にも必要なものは吸収し不要なものは適切に排泄する事の出来る巡りの良い身体になっていきます。

もちろん自分を知ったからといって薬のように即効性があるものではなく、長年かけて崩してしまったバランスを整えるのにそれなりの時間はかかりますが、「自分を知る事」を最初にして頂く事が近道であり、お金や時間の節約になると思っています。

この機会に長寿社会を上手に乗りこなす為の生活処方箋を手にしてみてください。

 

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